暑中見舞いを書こうとして、「いつもの定型文だと、なんだか味気ないな」と感じたことはありませんか。せっかく送るなら、相手の心にふっと残る、おしゃれで気の利いた一通にしたいものです。
とはいえ「おしゃれ」といっても、奇をてらった言葉を並べる必要はありません。基本のマナーを押さえたうえで、ほんの少し言葉を添えるだけで、印象はぐっと変わります。
この記事では、暑中見舞いをおしゃれに見せる4つのコツと、友達・上司・ビジネス・親戚など相手別にそのまま使える例文を紹介します。立秋を過ぎたときの切り替え方まで、まとめて確認できます。
おしゃれな暑中見舞いとは?まずは基本マナーを押さえる
おしゃれな暑中見舞いとは、奇抜さではなく「定型文に自分らしい一言が自然に溶け込んでいる」状態のことです。土台となる基本マナーがあってこそ、ひと工夫が生きてきます。まずは送る時期と、おしゃれに見せる要素から押さえましょう。
暑中見舞いを送る時期(小暑〜立秋まで)
暑中見舞いを送るのは、二十四節気の小暑(しょうしょ・7月7日頃)から立秋(りっしゅう・8月7日頃)の前日までが目安です。梅雨が明けて本格的な暑さが続く時期に、相手の体調を気づかって送ります。
立秋を過ぎたら、暦のうえでは秋に入るため「残暑見舞い」に切り替えます。送るタイミングを間違えないことも、相手への心配りのひとつです。

「もう少し早ければ暑中見舞い、過ぎたら残暑見舞い」と覚えておくと迷いません。
「おしゃれ」に見える暑中見舞いの3要素
暑中見舞いがおしゃれに見えるかどうかは、次の3つの要素で決まります。どれも特別な技術はいりません。
- 季節感:夏や涼しさを感じさせる言葉が入っている
- あなたらしさ:定型文に自分の言葉が一言添えてある
- 余白:文字を詰め込みすぎず、読みやすいリズムがある
逆に言えば、この3つが欠けると「どこかで見た定型文」のままになります。次の章で、具体的なコツとして掘り下げていきます。
暑中見舞いをおしゃれに見せる4つの書き方のコツ
暑中見舞いをおしゃれに見せるコツは、大きく4つあります。難しい言い回しを覚えるのではなく、いつもの文章に「足す・引く」だけで完成します。順番に見ていきましょう。


季語・季節の言葉をさりげなく添える
夏の季語や、涼しさを感じさせる言葉を一つ入れるだけで、文章に季節の彩りが生まれます。「風鈴」「打ち水」「夕涼み」「青葉」など、五感に訴える言葉がおすすめです。
たとえば「毎日暑いですね」を「軒先の風鈴が涼を運んでくれる季節になりました」と書き換えるだけで、ぐっとこなれた印象になります。
定型のあいさつに自分の言葉を一文足す
「暑中お見舞い申し上げます」という決まり文句のあとに、相手だけに向けた一文を足しましょう。これがいちばん効果的なおしゃれ要素です。
「先日は楽しい時間をありがとう」「お子さんの夏休み、にぎやかに過ごされていますか」など、相手の顔を思い浮かべた一言で、手紙はぐっと温かくなります。
改行・余白でリズムを作る
はがきは文字を詰め込みすぎると、読みづらく堅い印象になります。あいさつ・本文・結びのまとまりごとに改行を入れ、ゆとりのある配置を意識しましょう。
余白そのものがデザインの一部です。少し物足りないくらいが、かえって洗練されて見えます。
結びは相手を気づかう一言で締める
最後は、相手の健康や日々を気づかう言葉で締めくくります。「夏バテなさいませんように」「ご自愛ください」といった一言があると、読後の印象がやわらかくなります。
(1) 季語・季節の言葉をさりげなく添える
(2) 定型のあいさつに自分の言葉を一文足す
(3) 改行・余白でリズムを作る
(4) 結びは相手を気づかう一言で締める
【相手別】そのまま使えるおしゃれな暑中見舞いの例文
ここからは、相手別にそのまま使える例文を紹介します。基本の構成は「あいさつ→時候の言葉→本文→結び→日付」です。相手との関係に合わせて、ていねいさとくだけ具合を調整しましょう。
友達・親しい人へのカジュアルな例文
親しい友達には、定型文にこだわりすぎず、自分の言葉で書くのがおしゃれに見えるコツです。次に会う約束につながる一言を入れると、ぐっと距離が縮まります。
暑中お見舞い申し上げます
うだるような暑さが続いていますが、元気にしていますか。先日は久しぶりに会えてうれしかったです。夏が落ち着いたら、また涼しいカフェでゆっくり話しましょう。しばらく猛暑が続きそうなので、無理せず過ごしてね。
令和八年 盛夏
上司・目上の人へのていねいな例文
上司や目上の人には、敬意を込めたていねいな表現を使います。日頃の感謝を一言添えると、形式的になりすぎず温かみが出ます。
暑中お見舞い申し上げます
連日の厳しい暑さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。日頃より温かいご指導をいただき、心より感謝申し上げます。暑さはまだしばらく続くようです。どうぞお体を大切に、ご自愛くださいませ。
令和八年 盛夏
ビジネス・取引先へのきちんとした例文
取引先には、改まった表現で会社としての姿勢を伝えます。相手の繁栄を願う一文と、今後の関係への言葉を入れると、きちんとした印象になります。
暑中お伺い申し上げます
貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。本格的な夏を迎え、暑さも厳しさを増しております。皆様のご健勝と貴社のさらなるご発展を心よりお祈り申し上げます。
令和八年 盛夏
親戚・ご無沙汰している人への例文
しばらく会っていない親戚やご無沙汰している相手には、近況を軽く添えると会話の糸口になります。堅すぎず、けれどていねいな塩梅を意識しましょう。
暑中お見舞い申し上げます
ご無沙汰しておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。我が家はおかげさまで皆元気にしております。暑さもこれからが本番です。お体に気をつけて、夏を元気に乗り切ってくださいね。
令和八年 盛夏



「令和八年 盛夏」の部分は、月名を書かず「盛夏」とするのが暑中見舞いらしい品のある書き方です。
おしゃれな暑中見舞いに添えたい季節の言葉・一言フレーズ集
例文に自分らしさを足したいときに便利な、季節の言葉と一言フレーズを集めました。気に入ったものを一つ選んで、定型文にそっと加えるだけで雰囲気が変わります。
涼しさを感じさせる言葉
暑さの中にも涼を感じさせる言葉は、読む人の気持ちをやわらげます。次のような言葉がおすすめです。
- 軒先の風鈴が涼やかに鳴る季節となりました
- 夕立のあとの涼風が心地よいこの頃です
- 打ち水に、ひとときの涼を感じております
- 青葉の緑がまぶしい季節になりました
相手を気づかうやさしい一言
結びに使える、相手を気づかうフレーズです。少し言葉を変えるだけで、ありきたりな印象を避けられます。
- 夏バテなどなさいませんよう、お気をつけください
- 暑さ厳しき折、くれぐれもご自愛ください
- 水分をしっかりとって、元気に夏を乗り切ってね
- 涼しい場所で、ゆっくり体を休めてくださいね
暑中見舞いを書くときの注意点とよくある質問
最後に、暑中見舞いを書くときに迷いやすいポイントを整理します。マナーを押さえておけば、安心して気持ちを伝えられます。
(1) 立秋(8月7日頃)を過ぎたら「残暑見舞い」に切り替える
(2) 冒頭の「暑中お見舞い申し上げます」には句点をつけない
(3) 相手の喪中・病気の際は、お祝い表現を控えめにする
立秋を過ぎたら「残暑見舞い」に切り替える
暦のうえで秋に入る立秋(8月7日頃)を過ぎると、暑中見舞いではなく「残暑見舞い」になります。書き出しも「残暑お見舞い申し上げます」に変えましょう。
うっかり時期を過ぎてしまっても、残暑見舞いとして送れば失礼にはなりません。送り遅れに気づいたら、あわてず書き出しを変えるだけで大丈夫です。
よくある質問
- おしゃれな暑中見舞いに、絵文字や記号を使ってもいいですか?
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親しい友達向けならハートや星などをさりげなく使ってもかまいません。ただし上司・取引先には使わず、文字と余白で品よくまとめるのがおすすめです。
- 暑中見舞いは縦書きと横書き、どちらがおしゃれですか?
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どちらでも問題ありません。改まった相手には縦書きが上品に見え、カジュアルなデザインのはがきには横書きがよくなじみます。はがきの絵柄に合わせて選びましょう。
- 自分の近況はどこまで書いていいですか?
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一文程度の軽い近況であれば、おしゃれな一言として好印象です。長々と書くと自分本位な印象になるため、相手を気づかう言葉とのバランスを意識しましょう。
まとめ
おしゃれな暑中見舞いは、特別なセンスがなくても作れます。基本のマナーを土台に、季節の言葉と自分らしい一言を添えるだけで、ありきたりな定型文がぐっと印象的になります。
「季節感・あなたらしさ・余白」の3つを意識して、相手の顔を思い浮かべながら一言を添える。これだけで、暑中見舞いは見違えるほどおしゃれになります。
この夏は、相手の心にふっと残る一通を、あなたの言葉で届けてみてください。季節の挨拶やお礼状の書き方も、あわせて参考にしてみてください。










