お中元をいただいたら、まず必要なのは品物のお返しよりもお礼状です。とはいえ、いざ書こうとすると「どんな形式で送ればいいの?」「いつまでに出すの?」と迷ってしまいますよね。
この記事では、お中元のお礼状の基本マナーから相手別の例文7パターン、はがき・封書・メールの使い分けまで、迷わず書ける情報をまとめました。書き出しから結びまでそのまま使える例文付きなので、必要な部分だけコピーして調整するだけで完成します。
- お中元のお礼状を出すタイミングと基本マナー
- 相手別に使い分ける封書・はがき・メールの選び方
- 取引先・上司・親戚・友人向けのそのまま使える例文7選
- 3日を過ぎてしまったときのお詫び文例
お中元のお礼状とは?まず押さえたい3つの基本
お中元のお礼状で最初に押さえておきたいのは「早めに出す」「相手に合わせて形式を選ぶ」「お返しの品は必須ではない」の3点です。この3つを理解しておけば、書き始める前の迷いがぐっと減ります。

お礼状を送るのはなぜマナーなのか
お中元は「日頃お世話になっている方へ感謝を伝える夏の贈り物」です。受け取った側がそのまま無言でいると、相手は「無事に届いただろうか」と心配します。お礼状は、品物が届いたことと感謝の気持ちを伝える、いわば返信の役割を果たすものです。
電話でお礼を伝えるのも悪くはありませんが、ビジネスや目上の方には書面で残るお礼状のほうが丁寧な印象になります。親しい間柄であってもひとこと書き添えるだけで、相手への配慮が伝わります。
いつまでに出す?「3日以内」が目安
お礼状は、お中元が届いた当日か翌日に書き始め、遅くとも3日以内に投函するのが基本マナーとされています。郵便局のネットショップでも「できれば一両日中に、遅くても3日以内」と紹介されています。
これは「お礼が遅れるほど感謝の気持ちが薄く感じられてしまう」という考え方によるものです。仕事や用事で書く時間がとれない場合は、まず電話やメールで「無事に届いた」「ありがたく頂戴した」旨を伝え、後日改めて正式なお礼状を出す方法もあります。
お返しの品はなくてもよい
お中元はもともと「日頃の感謝を一方的に伝える贈り物」なので、お返しの品を送らなくても失礼にはあたりません。お礼状だけを返すのが一般的なスタイルです。
どうしてもお返しをしたい場合は、同等か少し控えめな金額の品を「暑中御見舞」「残暑御見舞」として贈ると自然です。お返しの品を選ぶことに時間をかけるよりも、まずお礼状を早く出すことを優先しましょう。

「お礼状を出さなきゃ」と気が重くなるかもしれませんが、難しく考えず、まずは早く・短くでもOKです。
お礼状の形式の選び方|封書・はがき・メールの使い分け
お中元のお礼状は、相手との関係性によって形式を変えるのが基本です。ビジネスや目上の方には封書、親戚や親しい間柄にははがき、ごく親しい身内や友人にはメールでも問題ありません。
下記の早見表で、自分が送る相手にどの形式が合うかを確認してみてください。
| 相手 | 推奨形式 | 書き方 | 頭語の例 |
|---|---|---|---|
| 取引先・お得意様 | 封書 | 縦書き | 謹啓・拝啓 |
| 会社の上司・恩師 | 封書 or はがき | 縦書き | 拝啓 |
| 親戚・義実家 | はがき | 縦書きが無難 | 拝啓・なし |
| 親しい友人 | はがき or メール | 横書き可 | 前略・なし |
| 身内・きょうだい | メール・LINE | 口語でも可 | なし |
ビジネス・目上の方:封書+縦書きが基本
取引先や上司、恩師など目上の方には、白無地の便箋に縦書きで書き、封書で送るのがもっとも丁寧です。便箋は二つ折りにできるサイズが一般的で、白の和封筒に入れます。
「謹啓」「拝啓」などの頭語から始めて時候の挨拶を入れ、お礼の本文、結びの挨拶、結語の順で構成します。少し堅苦しく感じるかもしれませんが、ビジネスシーンではこの形式が安心感につながります。
親戚・近しい間柄:はがき+横書きでもOK
親戚や義実家、近しい知人へのお礼状は、はがきでも失礼にはあたりません。縦書きが無難ですが、相手との関係が親しければ横書きでも問題ありません。
かしこまりすぎず、「家族みんなで美味しくいただきました」など、具体的なエピソードを添えると気持ちが伝わりやすくなります。形式よりも、相手を思う気持ちが伝わる文面を心がけましょう。
親しい友人・身内:メールでも失礼にあたらない
気心の知れた友人や身内であれば、メールやLINEでお礼を伝えても問題ありません。むしろ、すぐに「届いたよ、ありがとう」と伝えられるので、相手も安心できます。
ただし、目上の方や、ふだん手紙でやりとりしている相手にメールだけで済ませると軽い印象を与える場合があります。「メールで取り急ぎお礼まで」と一言添え、後日改めて手紙やはがきを出すと丁寧です。
お中元のお礼状の基本構成|6つの要素
お中元のお礼状は、(1)頭語、(2)時候の挨拶、(3)相手の安否を尋ねる言葉、(4)お礼の本文、(5)結びの挨拶、(6)結語、の6要素で構成するのが基本です。順番に組み立てれば、自然な文面に仕上がります。
(1)頭語と(6)結語の組み合わせ
頭語と結語は必ず「対」で使います。片方だけ書いたり、組み合わせが違ったりすると失礼にあたるので注意しましょう。
| シーン | 頭語 | 結語 |
|---|---|---|
| あらたまった相手 | 謹啓 | 謹白・謹言 |
| 一般的なお礼状 | 拝啓 | 敬具 |
| 女性が書く場合 | 拝啓 | かしこ |
| 親しい間柄 | 前略 | 草々 |
「前略」は時候の挨拶を省略する頭語なので、季節の挨拶は書きません。ビジネスや目上の方には使わないのが無難です。
(2)時候の挨拶(7月・8月別)
お中元の時期は地域によって異なりますが、関東は7月初旬から7月15日頃まで、関西は7月中旬から8月15日頃までが目安です。お礼状を出す時期に合わせて時候の挨拶を選びます。
- 7月上旬〜中旬:盛夏の候・小暑の候・梅雨明けの候
- 7月下旬〜8月上旬:大暑の候・盛夏の候・酷暑の候
- 8月中旬〜下旬:残暑の候・晩夏の候・立秋の候
カジュアルにしたい場合は「真夏の日差しが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか」のような口語調の挨拶でも構いません。
(3)お中元へのお礼の言葉
お礼の言葉は「結構なお品を頂戴し、誠にありがとうございます」「お心遣いに心より感謝申し上げます」などの定型表現がよく使われます。さらに、家族のエピソードや使った感想を添えると気持ちが伝わりやすくなります。
例えば「家族でおいしくいただきました」「子どもたちも大喜びでした」のように、具体的な様子を一文加えるだけで、定型文に温かみが生まれます。
(4)相手を気遣う結びの言葉
結びには「暑さ厳しき折、ご自愛ください」「皆様のますますのご健勝をお祈り申し上げます」など、相手の健康や繁栄を願う言葉を入れます。これがあるとお礼状全体が引き締まり、丁寧な印象になります。
ビジネスなら「貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます」、親しい間柄なら「夏バテにはくれぐれもお気をつけください」のように、相手に合わせて言葉を選びましょう。


【そのまま使える】相手別お中元のお礼状 例文7選
ここからは、相手別にそのまま使える例文を紹介します。[ ]で囲んだ部分は自分のケースに合わせて書き換えてください。例文をベースに、相手とのエピソードや家族の感想を加えるとより伝わりやすい文面になります。
取引先・ビジネス向け(封書・縦書き)
会社対会社のお礼状です。社内で複数人が確認することを想定し、個人的な感想は控えめにします。
謹啓 盛夏の候、貴社におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがたく厚く御礼申し上げます。
さて、このたびは結構なお中元の品を頂戴し、誠にありがとうございます。社員一同、ありがたく頂戴いたしました。
今後とも変わらぬご厚誼のほど、よろしくお願い申し上げます。
末筆ながら、貴社のますますのご発展と皆様のご健勝をお祈り申し上げます。 謹白
上司・目上の方向け(封書・縦書き)
個人としてのお礼を伝える文面です。家族で味わった感想などを一文添えると、定型より一段親しみのある印象になります。
拝啓 盛夏の候、[相手のお名前]様におかれましてはお健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。
このたびは、過分なお心遣いをいただきまして、誠にありがとうございます。早速、家族でおいしく頂戴いたしました。
いつもながらのお気遣い、心より感謝申し上げます。
暑さ厳しき折、どうぞご自愛のうえお過ごしください。 敬具
恩師・先生向け(はがき・縦書き)
はがきは文字数に限りがあるため、要点を絞って書きます。学校や教室時代の思い出を一文添えると、関係性が伝わる文面になります。
拝啓 暑さ厳しき折、先生にはお変わりなくお過ごしのこととお慶び申し上げます。
このたびは結構なお品をお送りいただき、ありがとうございます。家族でありがたく頂戴いたしました。
先生から教えていただいた[エピソード]を、今でも折に触れ思い出しております。
くれぐれもご自愛のうえ、お過ごしください。 敬具
親戚・義実家向け(はがき・縦書き)
親戚や義実家へのお礼状は、堅苦しすぎず、家庭的なエピソードを添えると喜ばれます。普段の会話で使う言葉に近い文面で問題ありません。
拝啓 暑い日が続いておりますが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
このたびは、たくさんの[品物名]をお送りいただきありがとうございました。家族みんなで楽しみにいただいております。子どもたちも大喜びでした。
近いうちにまた[相手の住所/お名前]へ伺えればと思っております。
暑さ本番はこれからですので、どうぞお身体を大切にお過ごしください。 敬具
友人・親しい人向け(はがき・横書き)
仲の良い友人には、形式にとらわれすぎず、感謝の気持ちと近況をシンプルに伝えれば十分です。横書きで書くとよりカジュアルな印象になります。
こんにちは。[相手のお名前]さん、お元気ですか?
このたびは素敵なお中元を本当にありがとう。届いてさっそく家族で味わったよ。[品物名]、すごくおいしかった!
暑い日が続くから、体調に気をつけてね。落ち着いたらまたゆっくり会いたいです。
ありがとう。
メールで送る場合(件名+本文)
ビジネス相手や親しい間柄でも、急ぎでまずメールでお礼を伝えるケースは増えています。件名は要件が一目でわかるように具体的に書くのがポイントです。
件名:お中元のお礼([自分の所属・氏名])
[相手の会社名]
[相手の部署]
[相手のお名前]様
いつも大変お世話になっております。
[自分の会社名]の[自分の氏名]でございます。
このたびはお心のこもったお品をお送りいただき、誠にありがとうございます。
社員一同、ありがたく頂戴いたしました。
本来であれば書面にて御礼申し上げるべきところ、まずはメールにて失礼いたします。
後日、改めまして書面でのご挨拶をお送りいたします。
暑さ厳しき折、[相手のお名前]様もどうぞご自愛くださいませ。
件名:お中元ありがとう!
[相手のお名前]さん
こんにちは!
今日、素敵なお中元が届きました。本当にありがとう。
[品物名]、家族みんな大好物だから、ものすごく嬉しいです。さっそく今夜いただきます。
毎年気にかけてくれてありがとう。
今度はこちらが何かお返しできたらと思っています。
暑い日が続くから、体調崩さないように気をつけてね。



例文をそのまま使うのもOKですが、[品物名]や[相手のお名前]、ちょっとしたエピソードを書き換えると、グッと「あなたから」の手紙になります。
お礼状を書く前に確認したい注意点
例文を選んで書くだけでは見落としがちなポイントが3つあります。3日を過ぎてしまったときの対処法、頭語と結語のNG組み合わせ、季節の挨拶を間違えやすい7月・8月の境目です。
3日を過ぎてしまったときのお詫び文例
仕事や急な用事で、どうしても3日以内に投函できないことはあります。その場合は、遅れてしまったことへのひと言を本文の冒頭に添えると印象がやわらぎます。
拝啓 残暑厳しき折、皆様にはお変わりなくお過ごしのこととお喜び申し上げます。
このたびは結構なお品をお送りいただき、誠にありがとうございました。早速、家族でおいしく頂戴いたしました。
本来であればすぐにお礼を申し上げるべきところ、ご挨拶が遅くなり大変失礼いたしました。
暑さ本番はこれからですので、どうぞご自愛のうえお過ごしください。 敬具
「遅くなってしまい申し訳ありません」と直接的に謝るよりも、「ご挨拶が遅くなり失礼いたしました」と書くほうが大人の印象になります。
頭語・結語のNG組み合わせ
頭語と結語は必ず正しい組み合わせで使います。よくある間違いと正しい例をまとめました。
- 「拝啓」+「草々」 → NG(草々は前略の結語)
- 「前略」+「敬具」 → NG(敬具は拝啓の結語)
- 「謹啓」+「敬具」 → NG(敬具は拝啓の結語。謹啓には謹白・謹言)
- 結語だけ書いて頭語がない → NG(必ず対で使う)
判断に迷ったら、「拝啓」+「敬具」の組み合わせを覚えておけばお中元のお礼状の大半に対応できます。
季節の挨拶を間違えやすい7月・8月の境目
「立秋」を境に季節の挨拶が変わることに注意しましょう。立秋は8月7日頃で、これ以降は暦の上で秋とされるため、「残暑」「晩夏」「立秋」など秋を意識した言葉に切り替えるのが慣例です。
立秋を過ぎてからお礼状を出す場合に「盛夏の候」と書くと、季節感がずれた印象になります。お中元が届いた日と投函する日のずれを意識して、時候の挨拶を選びましょう。
お中元のお礼状についてよくある質問
- お礼状は手書きでないとダメですか?
-
ビジネス向けの礼状はパソコンでの作成も一般的になっています。ただし、署名は手書きにする、目上の方や親しい間柄には全文手書きにするなど、相手によって使い分けると気持ちが伝わりやすくなります。
- お返しの品は必ず送るべきですか?
-
お返しの品は必須ではありません。お礼状だけでマナーとしては十分です。気持ちとしてお返ししたい場合は、同等か少し控えめの金額で「暑中御見舞」「残暑御見舞」として贈ると自然です。
- 電話だけで済ませてもいいですか?
-
親しい身内や友人であれば電話だけでも問題ありません。ただし、ビジネスや目上の方には、電話の後に書面のお礼状を出すのが丁寧です。電話は「届いた」ことの即時報告、お礼状は正式なお礼、と役割を分けると使い分けやすくなります。
- 連名で送られたら、お礼状も連名宛にしますか?
-
連名で送られた場合は、送り主全員にお礼が伝わるよう連名で宛名を書くのが基本です。家族連名なら「[ご夫妻のお名前]様」、ご夫婦なら「[ご主人のお名前]様 ご令室様」と書きます。
まとめ|お中元のお礼状は「早さ」と「相手別の形式」が大切
お中元のお礼状で大切なのは、難しい言葉を覚えることよりも、相手への感謝を素早く伝えることです。最後にこの記事のポイントを振り返ります。
- 届いてから3日以内に投函するのが基本マナー
- ビジネス・目上は封書+縦書き、親戚や友人ははがきやメールでもOK
- 頭語と結語は必ず「拝啓+敬具」など正しい対で使う
- 立秋(8月7日頃)を境に時候の挨拶を「盛夏」から「残暑」に切り替える
- お返しの品は必須ではない。まずはお礼状を優先する
形式を完璧に整えるよりも、感謝の気持ちと相手を気遣う一言を添えることのほうが、ずっと相手の心に残ります。今回紹介した例文をベースに、あなたなりの言葉を一文足して、温かみのあるお礼状を送ってみてください。
仕事関連で別シーンのお礼メールの例文を探している方は、こちらの記事も参考になります。










