「お疲れ様でございます」とメールに書こうとして、ふと「これって正しい敬語なのかな」と手が止まった経験はありませんか。上司や取引先に送る前だと、なおさら気になりますよね。
結論からお伝えすると、「お疲れ様でございます」は文法的に正しい敬語で、二重敬語でもありません。ただし使う相手や時間帯には少し注意が必要です。この記事では、正しさの理由から目上の人への使い方、避けたほうがよいシーンと言い換え表現まで、まとめて確認していきます。
「お疲れ様でございます」は正しい敬語?二重敬語ではない
「お疲れ様でございます」は、日本語として正しい敬語です。「お疲れ様です」の「です」を、より丁寧な「ございます」に置き換えただけの表現なので、文法的な誤りはありません。
「お疲れ様でございます」は正しい敬語。「です」を丁寧にしただけで、二重敬語には当たりません。
「お疲れ様です」との違い
両者の意味そのものは同じで、相手の労をねぎらう挨拶です。違いは丁寧さの度合いにあります。「ございます」を使うぶん、「お疲れ様でございます」のほうがあらたまった印象になります。
そのため、同僚同士の気軽なやり取りには「お疲れ様です」、目上の人やあらたまった場面には「お疲れ様でございます」と、シーンで使い分けるとちょうどよいバランスになります。
二重敬語と誤解されやすい理由
「お」と「ございます」が重なって見えるため、二重敬語ではないかと不安になる方は少なくありません。しかし二重敬語とは、一つの言葉に同じ種類の敬語を重ねてしまう誤りを指します。
「お疲れ様」は名詞、「でございます」は丁寧語の一つのかたまりです。敬語の種類が重複しているわけではないため、二重敬語には該当しません。安心して使って大丈夫です。

「丁寧すぎるかな?」と迷ったら、相手との距離感で選べば失敗しませんよ。
目上・上司・社長に使っても失礼にならない
「お疲れ様でございます」は、上司や社長など目上の人に使っても失礼になりません。むしろ丁寧な印象を与えられるため、あらたまった相手にはこちらのほうが好まれる場面もあります。
「お疲れ様です」が目上にNGと言われる理由
「お疲れ様です」自体は、目上の人に使ってもマナー違反ではありません。ただ、年配の方のなかには、目下の者からねぎらわれることに違和感を持つ方もいます。
そうした背景から「目上には失礼かもしれない」と語られることがあります。より丁寧な「お疲れ様でございます」にしておけば、こうした懸念はやわらぎます。


「ご苦労様です」との決定的な違い(混同注意)
ここで気をつけたいのが「ご苦労様です」との混同です。「ご苦労様」は、目上の人から目下の人へねぎらいを伝えるときの表現とされています。
そのため、部下や後輩から上司へ「ご苦労様です」と言うのは失礼にあたります。似た挨拶ですが、方向が逆になる点を押さえておきましょう。
「お疲れ様」は上下どちらにも使えますが、「ご苦労様」は目上から目下へ向けた表現です。目上の人には「ご苦労様」を使わないようにしましょう。
使うときの3つの注意点
正しい敬語とはいえ、「お疲れ様でございます」にも使いどころのマナーがあります。ここでは特に押さえておきたい3点を紹介します。
(1)使う時間帯は夕方以降が基本
「お疲れ様」はねぎらいの言葉なので、相手がすでに働いている前提で使うのが自然です。基本は夕方以降、その日の労をねぎらう場面がなじみます。
朝の出社時に「お疲れ様でございます」と言うと、少し違和感を持たれることがあります。朝は「おはようございます」を使うほうが無難です。
(2)社外・取引先には使わない
「お疲れ様」はねぎらいの意味を含むため、社外の人や取引先に使うと過剰、あるいは失礼と受け取られることがあります。ねぎらいは、基本的に身内である社内の相手に向ける言葉だからです。
社外の相手には、後述する「いつもお世話になっております」などの表現に置き換えるのがおすすめです。
(3)口頭とメールでの使い分け
口頭では、社内の相手へのあいさつとして「お疲れ様でございます」は自然に使えます。一方でメールの書き出しは、相手や社風によって印象が変わります。
社内メールなら問題ありませんが、年配の方や社外が相手の場合は、書き出しを別の表現にしたほうが安心です。
シーン別の言い換え表現と例文
相手や場面に合わせて言い換えられると、印象がぐっとよくなります。ここでは社外向けとメール書き出し向けの表現を、例文とあわせて紹介します。
社外・取引先向けの言い換え
社外の相手には、ねぎらいではなく感謝や関係性を示す表現が向いています。以下の言い換えが使いやすいでしょう。
- いつもお世話になっております
- 本日はありがとうございます
- お世話になります
いつもお世話になっております。株式会社○○の△△でございます。先日はお時間をいただき、誠にありがとうございました。
メール書き出しの言い換え
メールの書き出しでは、相手からの連絡に応じた表現にすると丁寧です。次のような言い換えが便利です。
- お世話になります
- ご連絡ありがとうございます
- メールを拝読いたしました
社内の相手であれば、書き出しに「お疲れ様でございます」を使っても問題ありません。相手と場面を見て選ぶのがポイントです。


「お疲れ様でございます」に関するよくある質問
- 「お疲れ様でございます」と「お疲れ様です」はどちらが丁寧ですか?
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「お疲れ様でございます」のほうが丁寧です。「です」を「ございます」に置き換えているため、よりあらたまった印象になります。目上の人やかしこまった場面に向いています。
- 「お疲れ様でございます」は二重敬語ですか?
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二重敬語ではありません。「お疲れ様」という名詞に丁寧語の「でございます」を付けているだけで、同じ種類の敬語が重なっているわけではないためです。
- 朝の出社時に「お疲れ様でございます」と言ってもよいですか?
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朝は「おはようございます」のほうが自然です。「お疲れ様」はねぎらいの言葉なので、夕方以降に使うのが基本とされています。
- 取引先に「お疲れ様でございます」と言うのは失礼ですか?
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過剰、あるいは失礼と受け取られることがあります。社外には「いつもお世話になっております」などに言い換えるのが無難です。
まとめ
「お疲れ様でございます」は文法的に正しい敬語で、二重敬語でもありません。上司や社長など目上の人にも使えるため、丁寧に伝えたい場面で活躍します。
正しい敬語ですが、朝は「おはようございます」、社外には「お世話になっております」と使い分けるのがマナー。相手と時間帯を意識すれば、好印象を保てます。
「ご苦労様です」は目上に使わないという点だけ覚えておけば、迷う場面はぐっと減ります。相手に合わせた一言で、気持ちのよいやり取りを重ねていきましょう。








